「コレクティブ 国家の嘘」
病院建設をめぐって日大で背任事件が起きている。大スキャンダルである。もっと騒ぎは大きくなると思っていたのだが、そうでもない。むかしなら学生が追及の先鋒になった。いまはそうでもない。しらけているというか静かなものだ。学生にとっては他人事なのか。
アートセンターで「コレクティブ 国家の嘘」を観てきた。
ドキュメンタリー。2015年、ルーマニアのブカレストのライブハウスで火災が起きた。何十人も亡くなった。火傷で病院に運ばれた人もいたが、重傷軽傷を問わず多くの人が感染症で亡くなった。消毒用の殺菌剤が効かなかったのだ。薬剤は不良品だった。薄められていた。薬禍。製薬会社による犯罪だった。
しかし事件は単純ではなかった。製薬会社、病院、政府機関がからんだ巨大医療汚職事件だった。新聞社が追う。真実をつきつめようと事件の闇のなかに入り込んでいく。それを密着取材したものである。
根は深い。製薬会社と病院の問題だけではない。国の医療体制も巻き込んだ構造が浮かびあがり、国家体制が根腐れしていることがわかる。
ルーマニアってそんなにひどい国なのと思うが、表面化していないだけで似たような国は多いのではないか。
で、日大スキャンダルであるが、どうなるのか。さらに広がりはあるのだろうか。
今の日大に秋田明大はいない。日大生は秋田明大を知らない。時代が大きく変わっていることを感じる。
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