八起寄席 文菊の芸
八起寄席(相模大野 グリーンホール)に行ってきた。
お目当ては古今亭文菊。学習院出身じゃなくて少年院出身じゃないかと三遊亭兼好がからかっていたが、なるほどと思う。くりくり坊主頭である。高座での振る舞いは落語に登場する放蕩息子、遊び人の若旦那のよう。フラ、おかしみがにじみ出ている。
今回の演者と演目
春風亭昇りん ブーケの行方
古今亭文菊 時そば
おしどり 音曲漫才
立川談之助 五目講釈
昇りんの「ブーケの行方」は新作もの。ブーケトスをめぐってのどたばた噺。けっこうおもしろかった。昇りんは山形出身。りんご農家の三男坊だそうだ。ちゃんとした噺家になれなかったら家業を継ぐかもしれない。いまはそんな気配はしない。
常設の寄席には行かないから漫才などの色物に接する機会は少ない。おしどりは夫婦漫才。初めて知った。横山ホットブラザーズの弟子だそうだ。アコーディオンと針金芸。客席からのリクエストに応じ、針金を曲げて動物などの形をつくる。紙切りの針金版である。藤娘をリクエストしようと思ったがやめておいた。針金で林家正楽流の藤娘はムリだろう。イジワルになる。
文菊は「時そば」。ポピュラーで誰もがやる演目である。オーソドックスに演じた。誰がやっても同じようになるかというとそんなことはない。文菊らしさがにじみ出ている。さりげなくおかしい。これが文菊の芸なのである。
話は変わる。相模大野駅からグリーンホールまでの道筋が遠くなった。元の伊勢丹の建物をぐるっと回らなければならない。しかも夜は暗い。目が悪くなったのでよけい気をつかう。はやくストレートで会場に行けるようにしてもらいたい。
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