「偶然と想像」 濱口竜介の世界
昨年、もっとも脚光を浴びた映画監督は濱口竜介だろう。「偶然と想像」はベルリンで銀熊賞を、カンヌでは「ドライブ・マイ・カー」が脚本賞を受賞した。日本より海外での評価が高い。
しんゆり映画祭では濱口作品を評価する人が多く、昨年は「PASSION」を上映した。濱口監督は上映後のトークにリモート出演した。
「偶然と想像」をル・シネマ(渋谷)で観てきた。混んでいた。
この映画、上映館が少ない。東京では1館しかやっていない。高評価にかかわらず上映館が少ないのは、人気俳優がでていないことだろう。私もほとんど知らない。知っているのは占部さんぐらい。集客にはそれなりの俳優さんが要るってことだ。
短編3作のオムニバス映画である。
第一話。冒頭はタクシーの中のシーン。二人の女性のたわいもないおしゃべりが続く。濱口作品では、バスとかクルマの中でのシーンが多い。これも同じ。男をめぐってのやりとりであるが、そのあとはトリック仕掛けになっていて、ちょっと笑える。短編だからストーリーは単純。コントに肉付けしたような内容だが、オチがあっておもしろい。
いちばんおもしろかったのは第三話。仙台の高校のクラス会に二十年ぶりに出席する。仲のよかった友人には会えなかった。帰りの仙台駅で偶然、友人と出会う。名前が思い出せないまま友人の家に立ち寄る。話しは弾むが、アレレという予想外の事態になる。
そのアレレは、落語的である。客席から笑いが起きる。寄席のような笑いである。
「ドライブ・マイ・カー」の深刻ぶった雰囲気はない。
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