ぴっかり☆改め蝶花楼桃花
春風亭ぴっかり☆改メ蝶花楼桃花真打昇進披露の落語会に行ってきた。
新百合ヶ丘では、連休前後に「アルテリッカしんゆり」という音楽、芸能を中心としたイベントがある。その一環の落語会である。
聴くつもりはなかったが、妻が招待券をもらってきた。で、夫婦で出かけることになった。
ぴっかり☆は芸よりも、かわいいとかアイドルといったイメージが先行する女流噺家である。なんどか聴いたが未熟さが目立った。師匠・小朝と共演すると緊張するのか出来が悪かった。真打となり、どう成長したのか、それを確かめてみたい。
口上には、五明楼玉の輔、初音家左橋、林家木久翁が並んだ。いずれも、かわいらしさに触れていた。
玉の輔は「つる」。その改作であった。鶴の名前はなぜツルなのかという古典噺を、つるを英語ではクレーン、そこから吊るというストーリーにもっていった。うまいものだ。
木久翁はイスに座っての漫談。笑点ネタ。談志のものまねも入って笑わせる。
左橋は「変り目」だったが、その前に口上で、ウグイスの声色。最近はこのネタを入れることが多い。これがうまい。江戸家左猫を襲名できるのではないか。
で、トリは桃花。客席には追っかけのファンも多い。人気者だ。おめでたいので出世の噺を、ということで、選んだのは「俎徠豆腐」。荻生俎徠が貧乏していた頃、豆腐やおからもらって生き延びたという人情噺である。
うまくなった。それだけで一流の噺家になれるわけではない。女性は得なようで損な面もある。特に声音である。男の声をどう出すのか、まずはその工夫が要る。
ちょっとえらそうな意見だが、的ははずしていないと思う。
それにしても蝶花楼桃花という名は画数が多い。厳めしい感じもするが、しかしよく見ると優雅である。蝶よ、花よ、桃の花である。
桃の字のつく噺家というと、昔昔亭桃太郎、桃月庵白酒がいる。ちょっとむさくるしい。
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