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2022年6月 5日 (日)

 遊雀・萬橘二人会

 三遊亭萬橘の噺はおもしろい。なるほどと思わせるところがある。

 ちょっと工夫して古典噺の穴をうめる。改作ほどではない。たとえば「あくび指南」という噺がある。あくびの作法を習うなんて、ありえないストーリーだが、そこに工夫を加える。「なにを習ってもうまくいかない。だから、せめてあくびぐらいうまくやりたい」ということばを加えることで、あくび指南所の存在意義をそれとなく観客に感じさせるといった工夫である。

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 今回の鶴川落語会は昨年につづいて三遊亭遊雀・三遊亭萬橘二人会である。

 今回の演目。いずれもお馴染みの古典噺である。

 萬橘  長短

 遊雀  不動坊

 遊雀  十徳

 萬橘  浜野矩随

 遊雀・萬橘のコンビがよい。遊雀が萬橘を誉めたりけなしたりして、ゆるく笑わせる。「長短」は短く軽い噺。そこにあれこれ枝葉となる笑いをからませて上級のこっけい噺に仕立てている。うまいものだ。

 これを受けて遊雀は萬橘の工夫を誉める。さすがだと持ち上げる。その一方で、萬橘はうそつきだとけなし、客席の笑いをとる。気負いのないベテランの味を感じさせる。緩さに徹した芸である。

浜野矩随」は腰元彫りの名人の噺である。親子師弟もの。むつかしい噺とされる。もともとは悲劇的なシーンがあるので、そこを和らげるような工夫をするようになっている。多くの演者がそれぞれの考えでオチを演じている。

 萬橘バージョンはどうなっているか、母親の死の部分はあっさりやって(母親を死なせないパターンもある)、最後にカッパたぬきを登場させる。なるほど、そうくるかという工夫である。

 愉快なひとときだった。

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