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2022年7月 2日 (土)

 今日もコロッケ 明日もコロッケ

 時間がないときの昼食は立ち食いそばということが多かった。小田急線の箱根そば。メカブそばのコロッケ乗せと決めていた。箱根そばのコロッケはカレー風味である。つゆがしみたコロッケがうまい。 

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 コロッケそばはふつうの蕎麦屋にはない。多くは立ち食いそばである。なぜそうなのかはわからない。東海林さだおなら、すでに追求しているかもしれない。

 立ち食いそばのコロッケは楕円形、小判状である。茹でてつぶしたジャガイモに少量の炒めたひき肉をまぜて、ころもをつけて揚げたものである。それ以外に、クリームコロッケもある。こちらは俵状。ふつうのポテトコロッケより値段は高い。カニクリームコロッケとなると高級品である。

 コロッケで思い出すのは父親のことば。

 私の父親は岐阜の山奥で育った。大正時代、「コロッケの唄」というコミックソングが流行った。大正生まれの父親はラジオから流れるこの歌を聞いて、このコロッケというやつをぜひ食べてみたいと思ったそうだ。田舎にはコロッケはなかった。洋食屋はない。家庭で作る家もなかった。都会にはコロッケがある。しかも、うんざりするほど食べているらしい。

 この歌の歌詞を紹介すると。

 ワイフ貰ってうれしかったが、いつも出てくるおかずはコロッケ

 今日もコロッケ 明日もコロッケ これじゃ年がら年中コロッケ

 こんな調子の歌詞(二番以降にコロッケは出てこない)。知っているのはかなりの高齢者で、それも懐メロとして耳にした。このコロッケはジャガイモ中心の大衆品だと思われる。クリームコロッケではあるまい。

 洋食屋のメニューになったのはクリームコロッケの方が先らしい。銀座の煉瓦屋がメニューに載せたとなにかで読んだことがある。

「コロッケの唄」で名前が知れわたり、大衆品のポテトコロッケが世に普及していったのだろう。

 わたしがよく食べたのは、安いコロッケ。部活の帰りに肉屋の店先で買って食べたこともある。たしか値段は5円。もう60年も前のことだ。

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