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2022年8月 7日 (日)

男なら

男ならやってみな」という歌謡曲がある。むかしの、戦前の歌だ。だれが歌っていたか知らないけれど、戦後も何人かがカバーしている。ときどき木村充揮と近藤房之助のバージョンを聴くことがある。

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 歌詞にはそれほど関心がいかなかったのだが、よく聴くと、ストレートに男は雄々しくあれといった内容である。

 一部を拾い集めると、男なら 男なら 未練残すな昔の夢に 愚痴は言うまい 顔で泣かずに腹で泣け 度胸一つで押してゆけ 男ならやってみな・・・

 ひたすら雄々しく前に進め、泣くな、男だろといったことばが並ぶ。軍歌か。むかしはこんな歌詞がまかり通っていた。

 男は外で懸命に働き、女は家で家事と育児。いまどきこれを実践しようとしているのはタリバンぐらいなものだろう。いまは分担が当然の時代になっている。男はとりづらい育休をとるのを強いられている。共稼ぎなら育児も家事も分担(共働き)は当然のことだろう。忘れてはいけない。介護もある。

 男の負担が多くなっているように思うのはわたしが男だからか。過労死のほとんどは男である。ストレスもと言えば、女性からの反発はあるだろう。

 ほとんどの人は忘れているだろうが、ウーマンリブが吹き荒れている時代に、男も子を産め! というスローガンがあった。笑ったけど、あれも、男ならやってみろという挑戦状だった。

 男はつらいよであるが、だからといって女が生きやすい時代になっているとは思われない。男も女もである。

 かつてテレビドラマの必殺シリーズのテーマ曲が浮かんでくる。

 男もつらいし 女もつらい 男と女はなおつらい・・・小林旭が甲高い声で歌っていた。

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