八起寄席
十二神社に立ち寄った。人影はない。
初詣期間中には取り外されていた鈴緒(ジャラジャラ鳴らすやつね)も元に戻され、通常の体勢になっていた。
寄席の正月興行は中席の楽日20日でおわる。中国は、春節(旧暦の元日)が今年は20日だからまもなくとなる。
「八起寄席」に行ってきた。新年は、八起寄席の監事(落語協会、落語芸術協会、円楽一門、立川流、四派の代表)が高座にあがる。
演者と演目
瀧川鯉橋 元犬
立川談修 蜘蛛駕籠
古今亭文菊 湯屋番
三遊亭兼好 禁酒番屋
いずれもおなじみの演目である。
鯉橋は軽く「元犬」のあと、余興を披露した。百面相というか形態模写。七福神のうち、大黒様と恵比寿様を演じた。羽織、手ぬぐい、扇子、そして座布団を使っての模写。それらしく見えるところが妙というか芸である。
いちばん笑わせてくれたのは文菊。文菊は、なよなよした若旦那ものが似合う。「湯屋番」は放蕩息子が風呂屋の番台に登るという噺。
のどの調子がよいのか、声の響きがいつもより大きい。その分、客席の笑いも弾む。文菊を聴いたことのない人はぜひとも一度耳にしてほしい。耳だけでなく姿も。笑えるぞ。うつな気分など吹っ飛ぶ。
もうすぐ「笑点」の出演者(たぶん二人)が決まる。一押しは文菊か兼好。宮司のキャラもわるくはないが、芸は断然、文菊や兼好の方が上である。
小痴楽も有力視されているが、さて。
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