「あのこと」
アメリカ連邦最高裁は、人工妊娠中絶を禁止するとの判断を下した。昨年のことである。たちまち反対運動が巻き起こった。
中絶を禁止する国と許容する国がどれぐらいあるかわからない。許容する国が増えていると思っていたのだが、そうでもなさそうである。
アートセンターで「あのこと」を観てきた。妊娠中絶をめぐる映画である。原作はアニー・エルノーの小説。自身の体験をベースにしたとのことである。
時代は、明確にされていないが1962年ぐらいのこと。そのころフランスでは妊娠中絶は禁止されていた。主人公アンヌは大学生。予期せぬ妊娠をしてしまう。このままでは大学にいることはできない。彼女には産むという選択肢はない。中絶の方策をさぐるのだが・・・。
ストーリーは直線的だが、その枝葉が克明に描かれる。観客はとまどいつつ画面に引き込まれる。
後味は、心地よくない。映画は声高に妊娠中絶禁止の法を批判しているわけではない。しかし中絶は禁止しない方がよいと思わせるようになっている。
ヴェネチア映画祭でパルムドールをとっている、でも、あまり観たくない映画と思う人が多いんじゃないか。私は汗をかいた。
ついでのひとこと
妊娠を望まないなら避妊は心がけるべき。近頃は性交渉後72時間以内の避妊薬がある(日本では販売されていない)。中絶するぐらいならこれを使うのも手なんだけど。
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