「別れる決心」
韓国映画「別れる決心」を観てきた。この映画、カンヌで監督賞を受賞している。日本映画なら大々的に報道されただろうが、異国となると扱いは小さくなる。カンヌでのことは知らなかった。
サスペンスものである。転落事故が発生する。事故か殺しか、チャン・へジュン刑事は殺しの可能性があるとみて捜査に乗り出す。疑わしいのは転落死した男の妻ソン。警察に呼んで調書をとったり張り込みしたりする。ソンは中国出身、複雑な過去が明らかになっていく。それと平行して、というより最初からと言ったほうがよいか、ヘジュンはソンに惹かれていく。新たな証拠が見つかり事件は解決したかにみえたが、あらたな疑問も沸いてくるといったストーリー。松本清張の初期の作品を連想させる。
ソンはファムファタール(運命の女)のようでもあるが、そうでもない。ヘジュンがオムファタール(運命の男)であるかもしれない。二人の揺れ動く心が描かれる。
よくわからない部分もある。もう一度観ないと正しいことは言えない(もう一度観てもわからないままかもしれない)。ソン役のタン・ウェイがいい。魅力的な俳優さんだ。それに見とれていた。
ラストは印象的。こういうクロージングはわるくない。が、なぜ、こういう決着となるかとなると、実のところよくわからない。
ついでのひとこと
おとといのことだが、昭和音大のジャズコース・ポピュラー音楽コースの卒業ライブに行ってきた。場所はテアトロ・ジーリオ・ショウワ。卒業生にとっては、猛練習の成果を披露する大舞台である。学生とはいえ、レベルは高い。中には一流のプロと伍していける逸材もいる。
途中休憩があるものの4時間近くのライブだった。たっぷり楽しんだ。ちょっと疲れた。
その前日は、日本映画大学の卒業制作上映会がイオンシネマであった。ドキュメンタリードラマが6本。こちらは都合で観ることができなかった。
新百合ヶ丘ならでは卒業イベント。しんゆりは、映画と音楽の街である。
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