ルフィの世界
新型コロナは、マスコミでの取り扱いは小さくなった。統一教会問題も息切れ状態にある。ウクライナ侵攻も膠着状態のようで、現地はともかくとしてマスコミの扱いは縮小している(侵攻一年となる今月下旬は再び大きく扱われる)。
それに代わって大々的に報じられているのは、一連の特殊詐欺・広域強盗事件である。元締めのフィリピンからの送還、逮捕がメインニュースになり、指示役のルフィがだれなのかなど紙面をにぎわせている。
ルフィグループは、しだいに残忍な方向に走り、暴行、そして人殺しまでエスカレートしていった。
池波正太郎の小説に登場する盗賊グループはこれとちがって自制的なルールを自らに課している。フィクションと現実の世界を比べるのはナンだけど、比較したくなる。
その戒めは三っつ。人を殺めてはならない。女を手込めにしてはならない。もうひとつは、相手の身代が傾くほどの盗みはしない。
ルフィグループは、下見はしているが、さほど準備をしているわけではない。これに比べ池波小説の盗賊は周到である。ねらいをつけた大店に女中や下働きとして手下を潜りこませ、家の間取り、金庫の在処を調べておく。決行日には戸を開け、侵入を手助けする。こんな調子で手際よく金を奪い、逃げる。
ルフィグループの、実行犯のリクルートは粗雑で、犯行も荒っぽい。急ぎ働きとなっていった。
それはともかくとして、フィリピンにいた指示役4人の顔写真がテレビでは映し出されている。どことなくみんな似ている。ヘアスタイルのせいか。この中の一人を桂宮治と差し替えても違和感はない。笑点レベルのギャグ。笑いをとるとするとその程度しか思いつかない。
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