「トリとロキタ」
日本は移民や難民には冷たい。カンボジアやクルドの難民には高い壁を設けている。ウクライナからは簡単に難民を受け入れたが、あれは避難民であって難民ではないと行政はこじつけの説明している。軍事独裁政権下にあるカンボジアからの難民はそれと同じ避難民とおもうが、そうではないということか。
入管では仮放免という仕組みを設けているが、問題がある。第一に就労を禁じていることだ。稼がなければ暮らしてはいけない。その当然のことが禁じられている。仮放免は国連からも是正勧告がなされている。
ダルレンヌ兄弟が監督をした「トリとロキタ」を観てきた。移民ものである。
トリとロキタはアフリカからベルギーに渡る途中で知り合う。弟と姉だと偽ってビザを得ようとするがすんなりとはいかない。ロキタは母親に仕送りをしなければならない。弟たちの学費のためだ。やばい仕事もしなければならない。トリはドラッグの運び屋などをして日銭を稼ぐのだが、うわまえをかすめ取られる。移民斡旋業者も彼らの稼ぎをねらっている。貧困ビジネスというか移民ビジネスで稼いでいる連中である。
なんとかこの国で暮らせるようロキタは大麻の栽培といったやばい仕事にまで手をださざるをえなくなる。厳しい試練である。トリとロキタはこの環境から抜け出せるのだろうか。あとで知ったのだが、18歳になってビザがないと強制送還されてしまう取り決めがあるのだそうだ。ロキタがあせるのも理解できる。
切ないストーリーである。単に悲劇的に描いているのではなく、実際の出来事からこの映画はつくられたという。
切ないけど、希望がないわけではない。そう信じよう。
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