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2023年4月10日 (月)

毒吐き二人会

 一之輔が「笑点」メンバーになってからテレビは二度ほどしか見ていない。日曜の夕方は外出していることが多いし、大相撲があればそっちを見ている。

 その限りの感想だが、いつものスタイルを守っている。他のメンバーに媚びていない。これがよい。

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 春風亭一之輔桃月庵白酒の二人会に行ってきた。場所は鶴川のポプリホール。最前列、右脇に近い席だった。このあたりの席は悪くない。正面よりよい。

「笑点」メンバーはマクラで「笑点」の裏話をすることが多い。そこそこ受けるから、易きに流れて笑点ネタを多用することになる。これが堕落につながる。芸人が精進を怠っては進歩はない。今回の一之輔、「笑点」にはいっさい触れなかった。これでよい。

 マクラは立ち食いそばの話。小腹がすくとついつい立ち寄ってしまう。今日も、そう。箱根そば(小田急線沿線の立ち食いそば屋)。それほど旨くはないけど、富士そばよりはいい。といった、ま、どうでもいいようなマクラだった。

 今回の演目

 一之輔  堀之内

 白酒   ずっこけ

 白酒   代書屋

 一之輔  百川

堀之内」はそそっかしい粗忽者の噺。もともとハチャメチャな噺だが、さらにハチャメチャにしている。これが一之輔風。志ん朝などと比べると(たまにCDを聴いている)、さらに暴力的、爆発的に演じている。

 お題目を唱えるところで「南無妙法蓮華経」を「南無妙法蓮芸協」とやっていた。芸協か。これは笑える。

 白酒は悪口が冴える。毒吐きなら白酒か伯山。先輩の悪口を平気で言う。

「ずっこけ」は始めから終わりまで酔っぱらっている男の噺。ずっと奇声を発し続ける。体力がいる。疲れるだろう。そのせいか、後半の「代書屋」はちょっと短縮バージョンとなった。

 マクラでチャットGPTの話題。なにをやったらよいか演目に迷うことがある。共演メンバーをあげて、どの演目をやったらよいか、チャットGPTに訊いてみたという。返答は「漫才をやったらどうか」。ちょっと違うと思うんだけど、ま、こんなものか。笑える。

 落語協会は来春誕生100年を迎える。さまざまな企画を考えているという。楽しみだ。

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