生田寄席 三遊亭白鳥
三遊亭円丈亡き後、新作落語の第一人者は三遊亭白鳥である、と言ってよい。
今回の生田寄席の演者は、その白鳥である。いつものような出で立ちで高座にあがると、マクラで、新作落語のトップに立つのは、わたくし白鳥です、と語った。自分で言うなよ!
きょうはなにを演るのか。「任侠流山動物園」あたりかと予想したが外れた。
高座にあがると客席を眺めながら(年寄りの女性が多い)、なにを演ろうか、探っているようであった。演じたのは30年前ぐらいにつくったという「ギンギラボーイ」だった。
薬局の店主が、適当な精力剤というか、いいかげんなドリンク(ギンギラボーイという名前)というナンセンス噺である。30年前の世相の中に現在のギャクを織り交ぜるという趣向。これが観客に受けた。
もう一席は、その雰囲気にあわせて「隅田川母娘」。この噺は初めて聴く。タイトルもわからない。あとでその名を知った。
12年前につくったものという。皇室ネタ。皇室ネタといえば快楽亭ブラックがよく演る皇室を笑いの対象とするものではない。ある高貴家庭の母と娘が浅草の屋台で串焼きとホッピーを味わうというハートウォーミングな噺である。
とはいえ、そ皇室ネタを嫌う連中もいるので、滅多なところではやらないのだそうだ。もちろんネット配信などもしない。心の広い人が集まり、それも少人数の場所でしかやらない。
大いに受けた。貴重な噺を聴くことができた。
アタシは今月末が誕生日。ホッピーで祝うか。ホッピーバースデー!
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