さよなら国立劇場 「双蝶々曲輪日記」
友人の誘いで歌舞伎に行ってきた。場所は国立劇場。
国立劇場はまもなく取り壊しになる。リニューアルされるのは6年後ということで、生きていたとしても再び訪れることはないだろう。
今回は初心者向きの公演である。演目は「双蝶々曲輪日記」の一幕「引窓」(全九段のうち八段目)で、その前に、歌舞伎のみかたの解説がある。歌舞伎に馴染めるよう工夫を凝らしている。解説したのは澤村宗之助。引窓の説明もある。
主役は中村芝翫。わたしには襲名前の中村橋之助のイメージが強い。
落語にも「双喋々」という演目があるが、それとは違う物語。長い演目である。この一幕「引窓」の部分だけを説明するのは難しい。母親・お幸の立場からすると、養子に出した実の息子・長五郎と再婚相手の息子・与兵衛(血のつながりはない)の間で苦悩する。長五郎も与兵衛に報いたい気持ちと母への思慕の間で葛藤する。それがこの演目のみどころなの。解説もあったので、わかりやすかった。
国立劇場とはこれでおさらばかというと、そうではない。となりの国立演芸場に落語を聴きにいく予定が入っている。それが終われば国立劇場とはおさらばとなる。
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