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2023年8月 1日 (火)

少子化のリアル

 7月、同世代の会食、飲み会があった。いずれも人数は5人。みな後期高齢者である。

 孫が何人いるか問うてみた。どちらのグループも5人だった。

 夫婦二人と二人の子がいるのをむかしは標準家庭と言った。すでにこのことばは使われなくなって久しい。標準はきわめて少数派になっている。

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   夫婦が二人の子を産み、その子が結婚し、それぞれ二人の子を産んだとすると、孫は4人になる。5家族なら20人になる。それで人口は維持されるわけだが、5人とは先細りの極みである。それがジャパンの少子化の実態である。

 孫が少ないのは、結婚していない、結婚しても子ができない、子はひとりで十分と思っている人が多い、というあたりが理由だろう。

 私は戦後ベビーブームの時代に生まれた。年間出生数は250万人を越えていた。それが、いまは80万人を切っている。少子化の極みである。

 政府や公官庁は少子化対策だ、子育て支援だなどと力を入れているが、結果は伴っていない。

 隣の韓国は、日本以上に出生率は低い。中国はもともと一人っ子政策をとっていたこともあり、そのタガがはずされてもなかなか元には戻らない。受験や就職が大変だから結婚しない、子を産まない考える若者も多いという。

 妙案はない。文化が爛熟すると少子化に拍車がかかる。

 よけいなことは考えずに、移民を緩和するのも手だろう。アメリカは移民規制をしているけれど、もともと移民国家である。人種差別民族差別はあるけれど、移民には寛容な国である。

 日本人だの大和民族だの考えなければ、ほっておいてよい。水が高きから低きにながれるように、自由と仕事のあるところには人は集まってくる。

 心配するのはひとつ。強制的に子供を産ませるような主張が高まらないかということ。タリバン的な女性蔑視が広がらないかということ。女性は家にいて子を産んで育てろとか。女性を産む機械のように言った政治家がいたことを思い出す。

 男も子を産めと発言した女性活動家がいたのもついでに思い出した。 

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