赤坂でジャズ
アブラゼミの鳴き声がぴたりとやんだ。いくら暑さが続くとはいえ、そういつまでも鳴いているわけにはいかない。いまは、ツクツクボウシの声が聞こえる。しかし、こう暑さが続くと、来年羽化するはずのセミが地上に現れるかもしれない。そんなことはないか。
久しぶりに赤坂でジャズを聴いた。赤坂スイング・オールスターズ。年に一度、この時期に結成されるジャズバンドである。
メンバーはピアノの秋満義孝、クラリネットの花岡詠二、ベースの根市タカオら5人のクインテット。これにボーカルが加わる。
このメンバーで特筆すべきはピアノの秋満さん。御歳94歳。コロナ禍で2年間開催されなかった。秋満さんはどうなっているか、ずいぶん衰えてしまっているのではないか、ひょっとして亡くなってしまっているのではないかと余計なことを考えていたのだが、心配することはなかった。健在であった。しゃべりも達者で、ぼけてもいなかった。
メンバーの年齢も高いが、観客も高齢者がほとんど。したがって演奏する曲はなつかしいものばかり。ベニー・グッドマンペイスト。終戦直後のポピュラーナンバーが多い。オーバー・ザ・レインボウ、アマポーラ、ひまわり、小さな花、ベサメ・ムーチョ、ハッシャバイ、テネシーワルツなど。
もうひとり感心するのは、花岡さんのユーモアあふれるしゃべり。これが絶妙。クラリネットにおとらずトークも一流である。
目をつぶれば懐かしい日々が浮かんでくる。ここちよい。
« 菊之丞 たっぷり二席 | トップページ | 「福田村事件」 »
「世事・世の中」カテゴリの記事
- 映画祭、マルシェでチケット販売(2024.10.13)
- 「イナカ川柳」(2024.10.09)
- 黒ニンニク(2024.08.25)
- 猫が小戯れて(2024.08.24)
- 新札を手にしてません。(2024.08.22)
コメント