「ロスト キング」
リチャード三世についてほとんど知識はない。シェークスピア劇に「リチャード三世」があって、悪役、敵役として描かれている。その程度の理解しかない。
ちょっと調べてみると(といってもウィッキペディア程度であるが)、二人の甥っ子を幽閉して死に至らしめるとか、敵対する王妃一派を粛正したりした。イングランド王となるが、ランカスター派(フランス)との戦で戦死した。32歳で亡くなっている。没年1485年。
アートセンターで「ロスト キング 500年越しの運命」を観てきた。まもなく上映終了となるから、客も少ないだろうとおもっていたが、客席は8割がた埋まっていた。人気なんだ。クチコミのせいか。これだと来年アンコール上映があるかもしれない。
内容は、冷酷非常な王として描かれたシェークスピア劇に疑問を抱いた主婦が、墓地と遺骨探しにのめり込んでいく姿を描いている。
主演はサリー・ホーキンス。「シェイプ・オブ・ウォーター」で主演した女優。あのキャラ(ちょっとぼんやりしているが意志は堅い)が、そのまま「ロスト キング」の主婦役となっている。
遺骨探しには多くの壁が立ちはだかる。それを乗り越えていく経過は映画ではおなじみのパターンであって古くさいけど、立ちはだかる人や協力者の描き方はいい。抑制が利いている。
チラシに彼女の行動を「推し活」だと書いている。そうなんだろうか。よくわからない。画面には、リチャード三世が彼女の前にしばしば幻想として登場する。冷酷非情な王としてではない。冷静で温もりのある王の姿で。
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