ヨーロッパ新世紀」
急に寒くなった。朝は、凍てつくよう。もう冬。ことしは、秋が短かった。ほとんど秋を感じなかった。
アートセンターで「ヨーロッパ新世紀」を観てきた。ルーマニア映画である。
ドイツに出稼ぎに出かけていたマティアスはルーマニアに帰国するが、居場所はない。妻とはうまくいかず、息子も口が利けなくなっている。昔の恋人シーラはパン工場の責任者で、彼をかまっている暇はない。地元の若者は外国に出稼ぎに行っている。工場は人手不足を補うため外国人労働者(スリランカ人)を雇い入れる。
これがきっかけで、村には不穏な空気が広がっていく。せっかくジプシーを追い出して平穏になったのに、またよそ者か。アジア人の手に触れたパンは食べたくないと不買運動も起きる。もともとハンガリーとの対立もある。分断が表面化する。
ヨーロッパだけではなく、移民とか出稼ぎが社会問題となっている。ルーマニアの片田舎でもそれが起きている。
この映画がおもしろいのは、字幕を色分けしていることだ。ルーマニア語はふつうの白、ハンガリー語は黄色、英語は赤色。スリランカ人との会話は赤になる。
といったことで、格差だの差別が鮮明になる。極めつけは村人の集会である。激論が戦わされる。つまるところは分断である。
先だって観たイランの「熊は、いない」もそうだったが、森が不気味な暗闇となっている。ひとりでは歩けない危険な場所として描かれている。
最後の場面はよくわからない。闇の中としたのか、こちらがぼんやり観ていただけなのか。どなたかご教示を。
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