里山フォーラム
麻生区は緑地が多い。山と里の間にある地域を里山と呼ぶが、麻生区は農地や山林も多く残されている。この里山の自然に親しんだり保全に取り組んだりしているグループがいくつもある。この一年の活動を報告するイベントが開催された。「里山フォーラムin麻生」。
このイベントのお手伝いをしている。大したことはしていないが、今回は受付などを担当した。
麻生区は東京のベッドタウンとして発展した。住宅街が広がっているが、自然が豊か。山林や農地も多く残されている。川崎市の中でもとりわけ緑地が多い。
山林は放置すると荒れてしまう。適度な伐採や下草刈りが必要になる。行政だけでは保全活動はできないので、ボランティアグループが活躍することになる。農地を借りて地場野菜の栽培に取り組んでいるグループもある。万福寺人参の栽培がそうだ。公園や道路脇の花壇の整備は日本各地で行われているが、麻生区でもボランティアグループがやっている。小学校などでは自然と親しむ野外活動がごくふつうに行われている。麻生区は、他の地域に比べ、こうした活動が多いといえる。
都市にしては自然が多く残されているから、それをしっかり守り、後世に伝えていこうという意識は高い。
多くの団体の発表があったが、ことしはムクロジの紹介があった。ムクロジといっても知らない人が多いと思う。
ムクロジの実は羽根つきの玉として利用して。あの黒い玉が実である。果皮は石鹸代わりとして使われていた。水に入れてかき回すと泡立つ。サポニンという成分が入っているとのことだ。落語に「茶の湯」という噺がある。茶葉の代わりにこのムクを使って泡立て飲むシーンがある。ああ、あれかと思い出す人もいるだろう。
それにしても、多くの人が集まった。自然環境保護とか生物多様性とか持続可能な社会とか叫ばれているが、それらへの関心が高いということだろう。
ま、それはそれはともかくとして、緑の多い遊歩道を歩くのは気持ちがいい。麻生区は平均寿命で男女とも日本一になった。里地里山に親しむ活動が活発なのは健康長寿と関連しているかもしれない。
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