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2024年2月 1日 (木)

「哀れなるものたち」

 米アカデミー作品賞の候補となっている「哀れなるものたち」をイオンシネマで観てきた。

 奇怪な映画だ。一人の女性の冒険物語かと思っていたが違っていた。

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 19世紀のロンドン。著名な外科医バクスターは、命を絶った女性(脳死状態)から胎児を取り出して脳に移植する。生き返ったベラ(エマ・ストーン)は成長するが、まともではない。歩き方がぎこちないのはともかくとして、食欲は旺盛、マナーも常識はずれ。バクスターは弟子のマックスと婚約させるが、奔放なべラは弁護士のデカダンと出奔してしまう。二人はリスボンで快楽をむさぼるが、ベラは他の男とも遊ぶ。ダンカンはベラを軟禁して豪華客船で旅に出る。

 ダンカンは船中のカジノで大勝ちをするが、ベラは貧しい子供たちにその金をやってしまう。一文無しになってしまうのだが、ベラは動揺することはない。パリに行って娼館で働く。性欲を満たし金も稼いで、ロンドンに戻る。

 といった物語だが、ベラが平気な顔でやり過ごすからそれほど波乱な人生とは思えない。さらに身に着けているものは貴婦人風、部屋も豪華な作りだから切実感はない。映像もおとぎ話のように美しい。そう、この映画はCGを駆使したファンタジーなのだ。とはいえ、グロテスクな場面もあるし、下品な会話もある。まともじゃないベラは周りを翻弄する。 

外科医のバクスターにはフランケンシュタインのような切り傷(手術の痕か)ある。ベラ自身の立場もフランケンシュタインのようでもあり、さらにピノキオでもあり、ピグマリオン(マイフェアレディーのイライザの原型)でもある。

 男たちは思うようにコントロールできない。ベラは抑圧をはねのけて自らの意志で生きていく、といった趣旨の映画か。そう思えば、愉快なウーマンリブとも映る。

 

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