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2024年3月22日 (金)

『香子 紫式部物語』

 NHK大河ドラマ「光る君へ」を妻が熱心にみている。大河ドラマなど見向きもせず、他局の「ポツンと一軒家」だったのに、今回は別ということか。わたしも付き合って、とぎれとぎれだが、ぼんやりみている。さして面白いとも思わないのだが。 

 箒木蓬生の『香子㊀ 紫式部物語』を読んだ。著者にはしては珍しい著作のようだが、そうともいえない。ペンネームはまさに源氏物語の帖からとったものだ。数年前に出した『ネガティブ・ケイパビリティ』の中でも源氏物語を採り上げている。源氏物語には、光る源氏の死を描いた帖が欠落しているといった内容だった。

 それはともかくとして、『香子』(カオルコと読む)。紫式部の生涯と「源氏物語」各帖の執筆内容(現代語訳)を平行して描いたものだ。

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 大河ドラマでは「まひろ」となっているが、本書では「香子」としている。いずれも紫式部のことである。本名なのか幼名なのかわからないけど、同一の人物である。

夫をはやり病で亡くした香子は父の赴任地である越前に赴く(夫はまだ存命との説もある)。そこで「桐壷」の帖を書き始める。本書では半分ほど読み進めたあたりである。これを読んだ父は面白いと高く評価する。

「桐壺」に次ぐ二帖は「帚木」である。著者のペンネームはここからとったものであることは言うまでもない。この帖には、よく知られた「雨夜の品定め」がある。この部分の現代語訳にけっこう紙面を割いている。おもしろいからね。

 その中のエピソード。男がしつこく通ってくるけど、逢いたくない。で、ニンニクを食べたので逢うのはちょっと、と断る。笑える。

『香子』は全5冊になるそうだ。本書(第一巻)は「若紫」の帖まで。まだまだ先は長い。

 大河ドラマではまだ京にいる。源氏物語を書き始めるまで、まだ間がある。

 気になるのは、光る源氏の死をどう描くのか、あるいは描かないのかである。4巻か5巻あたりになる。

『源氏物語』はかなりの素養(万葉集など日本の古典とか漢籍の知識)がないと深く理解できない。『香子』はその手助けとなる。

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