生田寄席 入船亭扇遊
生田寄席(棕櫚亭)、今回は入船亭扇遊の独演会。三席たっぷりの熱演だった。
開口一番は柳亭市若。生田寄席ではおなじみの二つ目である。マクラのネタは林家やま彦だった。やま彦は落語に登場する与太郎のようなキャラらしい。春風亭一之輔もマクラでやま彦のことをとりあげていたことがある(顔つきは、ジャガイモにシジミのような目が二つ)。天然の粗忽者らしい。ちょっとずれたエピソードにはこと欠かない。童顔で愛嬌があるから、ミスをしても、やま彦ならしょうがないかとなる。
そのエピソードの一つ。師匠(林家彦いち)の家の隣で立ち小便をしたことがある。隣家は怒った。師匠はやま彦を伴い、ケーキを持って隣家に詫びに行った。ところが、実際に小便をしたのは向かいの家だった。落語の「粗忽の釘」のような実話。これからも楽しみなやま彦である。
市若はそんなマクラからすんなり「堀之内」に入った。「堀之内」は粗忽な慌て者の噺である。
まだあるやま彦の粗忽エピソードはさておき、扇遊師匠の演目。
天狗裁き
棒鱈
明烏
70を過ぎたが、ますます元気である。声が大きく力強い。私より6つばかり若い。むかしは、私より歳をとっていると思っていたが、私が追い越してしまったような気がする。こちらがうんと老けてしまったからである。声が大きいと老けないのかな。
丁寧に演じた。客席の盛り上がりもいいので、さらに熱演となり、二席の予定が、三席となった。「棒鱈」を付けたしたのだろう。
たっぷり楽しめた。
5月には扇遊・鯉昇二人会のチケットをとっている。たのしみだ。
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