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2024年3月 4日 (月)

 岡本喜八 生誕100年

 かつて読売ランド近くに住んでいた。生田(多摩区)あたりまで散歩することがあった。そのとき映画監督の岡本喜八を見かけた。玄関先でなにやら作業をしていた。監督はここにお住まいかとわかった。

 ことしは岡本喜八の生誕100年にあたる。地元だからなにかイベントをと「しんゆり映画祭」でも企画しているが、川崎市アートセンターが先行して進めている。毎月一回、監督作品を上映する。2月は「江分利満氏の優雅な生活」だった。続いて今月は「」、4月は「独立愚連隊西へ」の上映が決まっている。8月はたぶん「日本のいちばん長い日」だろう。

 生誕100年にあわせて評伝『おかしゅうて、やがてかなしき』(前田啓介著・集英社新書)が出版された。サブタイトルは「映画監督・岡本喜八と戦中派の肖像」。読んでみた。

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 20歳ぐらいまでで総ページの半分を占めている。生まれたのは大正13年。21歳が終戦。軍隊生活は短いが強烈な戦争体験がある。戦地に赴いたわけではないが、仲間や同窓の半分ぐらいが亡くなった。なぜ死ななければならなかったのか、岡本喜八の思考の原点がそこにあると著者は考える。

 大正の後半に生まれて戦争というハードルを越えた男の数は極端に少ない。男と女の数を比べれば極端に差がある世代である。

 新書の後半は映画監督の時代である。どの作品にも戦中派の考えが伺えると著者は書く。「江分利満氏」の原作は山口瞳、主演は小林圭樹。大正後半の生まれ。互いに共感するところがある。

監督作品の半分も見ていないのだが、深く印象に残っている作品もいくつかある。たとえば「日本でいちばん長い日」とか「肉弾」。本書を読み、観た、観ていないにかかわらず多くの岡本作品を観たくなった。

 ついでのひとこと

 忘れてた。おふくろも生誕100年だった。

 

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