「キネ旬」 山田太一特集
山田太一は昨年11月に亡くなった。「キネマ旬報」4月号が追悼特集を組んでいる。書店でぱらぱらめくると、ドラマの常連であった小倉一郎(小倉蒼蛙)などのインタビューが載っている。おもしろそうなので買った。「キネ旬」を買うのは久しぶりだ。
キネ旬を買わなくなった理由は、活字がひどく小さくて読みづらいと感じるようになったからだ。年寄りは読まなくていい、目のいい人だけ読んでねという態度を感じた。内容は若向きではなく、むしろ高齢者を対象としたものなのに、多くの情報を詰め込もうとするあまり活字を小さくした。映画ファンには高齢者が多いのに・・・。配慮が足りない。
活字は新聞ぐらいの大きさにすべきだろう。年寄り映画ファンは待ち望んでいる。
目を凝らしながら追悼特集を読んだ。インタビューはドラマの常連であった小倉一郎のほか、中井貴一、柳沢慎吾。彼らが山田シナリオに傾倒し、信頼していたことがよくわかる。インタビュー記事として優れている。
山田太一へのインタビューも再録している。これがまた素晴らしい。何カ所かにマーカーをひいた。
あらためて気づいたのだが、わたしはテレビドラマをそれほど観ていない。当時、家に帰るのが遅かった。仕事もあったが酒のつきあいだった。ビデオはなかったし、連続ものでもとびとびに観るだけだった。のちにDVDが出ても買わないし、ビデオショップにでかけることもなかった。それでも、ときどき観る山田ドラマはおもしろかった。
今月下旬、イギリス映画「異人たち」が公開になる。山田太一原作の「異人たちとの夏」をリメイクしたもの。あれはいい映画だった。監督は大林宜彦。主演は風間杜夫、父親役は片岡鶴太郎だった。挿入曲の「私のお父さん」が印象に残る。
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