「オッペンハイマー」
今年度アカデミー賞をいくつも受賞した「オッペンハイマー」を観てきた。
監督はクリストファー・ノーラン。ちょっと癖の強い、一筋縄では理解できないような映画をつくる監督というイメージが強い。
大学で教鞭をとる物理学者のオッペンハイマーは原爆製造を目指すマンハッタン計画に誘われ、そのプロジェクトのリーダーとなる。ニューメキシコの砂漠に巨大な研究所をつくり、多くの科学者を集めて開発に取りかかった。映画は時系列には描かれない。研究途上や過去、戦後のこと、あるいは家庭や愛人のことなど織り交ぜて、しかも短いカットで描かれる。スピーディーかつ、めまぐるしい。観ている方はついていくのにやっとだ。これがノーラン風。後半になり、やや、落ち着く。
で、原爆実験に成功したのはご存じの通りで、オッペンハイマーは讃えられるのだが、映画はそれで終わらない。戦後、原爆開発の機密がソ連に漏れていたという疑惑が持ち上がり、オッペンハイマーもそれに巻き込まれる。研究員の中に共産党シンパがいて、機密を漏洩していたことが明らかになるのはずっと先のことであるが、水爆開発に反対したたこともあり、研究機構から閉め出される。そして、聴聞会の諮問を受けることになる。
なぜ原発をヒロシマナガサキに落としたのか。すでにナチスドイツは滅び、日本も敗戦目前だったのに。敵対するソ連への対抗措置だったという見解が支配的になっている。といったことはさておき、映画的に観ると、原爆実験のプロセスが丁寧に描かれている。映像もよい。斬新。音響効果もすばらしい。単なる伝記映画ではない。
映画を観るなら。多少の予備知識(Wikipedia程度)があった方がいいかもしれない。でも、前作「テネット」よりうんとわかりやすい。
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