「アンゼルム」
アートセンター映像館では「PERFECT DAYS」が好評で、アンコール上映となったが、さらにもう一度上映している。再アンコール。客もほとんどがリピーターだろう。
主人公の生き方に共感する人が多いのか、ヴィム・ヴェンダースの作風が気に入ったのか、いずれにせよロングヒットである。来年、リバイバル上映しても客席は埋まるだろう。
そのヴィム・ヴェンダース監督の「アンゼルム」を観てきた。同じアートセンターである。
アンゼルム・キーファーという芸術家を描いたドキュメンタリーである。アンゼルムある。名はこの映画で初めて知った。ヨーロッパでは有名な芸術家ということだ。
幻想的な映像は、いかにもヴェンダースらしい。「パリ・テキサス」「ベルリン 天使の歌」などの映像と重なる。
巨大な倉庫での制作風景が映し出される。泥を絵具とまぜあわせたり、カンバスをバーナーで焦がしたり、前衛的な作品群である。1945年、ドイツ生まれ。戦前のドイツ、つまりナチスを意識せざるを得ないが、反ナチだのと声高には叫ばない。いったん戦前のドイツを取り込み、それを消化して創造する。奥が深い。
「無は存在するのかといった」哲学的な思索を表現する。それをことばで表すのは難しい。
映像詩ともいうべき映画になっている。ドキュメンタリーだからこれといったストーリーはない。静かなシーンが続く。いかにもヴェンダースなのである。
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