「ソウルの春」
1979年12月に韓国で起きた軍事クーデターを描いた映画である。韓国では大ヒットしたという。
その年の10月には長期独裁を続けた朴大統領が暗殺された。政治的混乱というか対立の中でのクーデターであった。
映画は事実をベースにしながらフィクションを交えている。クーデターの首謀者(のちの大統領)チョン・ドゥファンはチョン・ドゥグアンという名になっている。ファン・ジョミンが演じる。「工作 黒金星と呼ばれた男」の演技が印象に残る。名優である。
映画は緊迫した場面が続く。登場人物が多くてよくわからない。そのうち、対立する人物となるのが首都警備司令官に任命されたイ・テシン(チョン・ウソン)であることがわかる。ハナ会(クーデターグループ)の諜報活動をしのぎながら、ソウルに鎮圧部隊を結集させようとする。
歴史的事実を知っているから結末がどうなるかはわかっているが、ハラハラする。イ・テシンの英雄的活動を描く。
途中、ファン・ジョミンが誰かに似ているのに気付いた。総理大臣だった菅さんだ。頭髪が少なくなっているあたりがそっくり。ちょっと笑った。
最後に、チョン・ドゥグアンがひとり便所で高笑いするシーンがある。総裁選で小泉新次郎がどうなるかわからないが、もし総裁に選ばれたら後見者である菅さんは同じように高笑いするのだろうか。そんなシーンがひょいと浮かんだ。
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