「きみの色」
ようやく秋らしくなってきた。アブラゼミの声は消え、ツクツクボウシが鳴く。ヒグラシがふさわしいのだが、なぜかこの辺りではヒグラシは聞かなくなった。
山田尚子監督のアニメ、「きみの色」を観てきた。
高校生が主人公。トツ子はちょっと変わっていて、人の個性が色に見える。緑とか赤とか美しい色とか。アニメの映像は、淡くて霧がかかっているよう。たいていのアニメは鮮やかな色調なのだが、「きみの色」は派手な色は抑え、落ち着いた色調となっている。
トツ子は、学校を辞めてしまったクラスメイト・キミを捜す。キミは美しい色を放つ女の子だった。本屋で働いているとのことで、町中の本屋を巡り歩く。キミがギターの練習をしているのを見つける。もう一人、古書店で男子のルイと出会う。音楽好き。三人は意気投合してバンドを組むことになる。
ミッション系の学校で校則は厳しいようにみえるが、教師は寛容で、クラスメイトも優しい。ルール違反をしても、とりたてて大事にはならない。そして、彼らは学園祭で演奏することになる。ただそれだけ。暴力も恋愛模様もない。ストーリーは単純である。
監督も脚本も女性。前回観た「ラストマイル」と一緒。映画でも女性が大活躍する時代となっている。繊細さは女性の方が優れている。小説の世界では、すでに女性作家が優位となっている。
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