CIVIL WAR
映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」が封切られた。まだ観ていない。
アメリカに内戦が勃発したという近未来の話である。国内の分断化が問題となっている現状をヒントにしたものと思われる。
civilとは、市民とか公共のという意味であるが、civil warとなると内戦を意味する。大文字でthe CIVIL WARと表記すれば、アメリカの南北戦争を指す。
スペインの内戦を、スペイン市民戦争と訳することが多いが、civilに引きずられて市民と表現する必要はない。スペイン内戦でよい。
ついでにいうと、civil をどう翻訳するかは工夫がいる。たとえば civil engineering は、土木と訳するのが正しい。土木事業とか土木工学。公共のと意味合いである。
話はちょっと飛ぶ。プーチンはウクライナ侵攻を、特別軍事作戦と名付けている。ウクライナとの戦争ではないと言いたいらしい。その根拠をさぐれば、汎スラブ主義、大ロシア主義に行きつく。あそこは元々ロシアの領土であって、それを取り戻すだけ。ロシアの領土内での戦いだから、いわば内戦、奪回軍事行動だと言い張っているのだ。
その根拠は薄いが、プーチン以下汎スラブの信奉者はそう考えているらしい。内戦。civil war だから第三国はだ黙っとれ! というわけだろう。
今、ウクライナは軍事的に劣勢であるようだが、ゆくえはわからない。停戦の兆しはない。戦争は長引くように思われる。
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