正蔵・喬太郎二人会
鶴川寄席に行ってきた。林家正蔵と柳家喬太郎の二人会。12月の恒例の落語会で、今回が11回目になる。二人とも62歳になった。
円熟の噺家であるが、ふつうに正座ができなくなっている。お尻に小さな枕のようなものを挟み、さらに喬太郎は尺台であぐら。ま、歳だから、しょうがないか。
今回の演目
喬太郎 天野屋利兵衛
正蔵 心眼
正蔵 ぞろぞろ
喬太郎 うどん屋
「天野屋利兵衛」は忠臣蔵に登場する人物。赤穂浪士たちを金銭面で支えた。「天野屋利兵衛は男でござる」の名セリフで知られている。そのセリフをオチにした新作もの。軽い噺である。
「心眼」は目が見えない人の噺。ちかごろはこの手の身障者もの、たとえば「景清」、をやらない傾向にある。微妙に避ける。べつに気にすることもないのに。正蔵はていねいに演じた。本寸法。
中入り後は軽く「ぞろぞろ」。短かった。トリの喬太郎は長めのマクラだった。途中、小さな声で「正蔵師匠が早く上がったので・・・」、その分マクラを長めでと明かした。
胃潰瘍で緊急入院した話。食事制限があり、お酒もしばらく断つことになった。今日は、少し早く鶴川に着いたので、箱根そばに立ち寄ったそうだ。喬太郎は立ち食いそばネタが多い。箱根そばといえばコロッケそば。つゆがコロッケに染みていくところがよいという。
そうであるが、ここのコロッケはカレー風味である。これはあまり好きじゃないと意外な発言。カレー風味が旨いと思うのだが、そうじゃない、普通の白いコロッケがよいのだそうだ。そんなこと、今まで一言も言わなかったじゃないか。わたしは、メカブそば、コロッケ乗せをいつも食べていた。
で、落語の方は、そばではなく、うどんの噺。酔っぱらいはうどん屋にからむ。このからみをばかばかしく演じるのが聴きどころとなる。寒い冬にふさわしい。
家庭では、コロッケそばを食べることはない。あれはやはり立ち食いがよい。ネギ多めで。
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