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2025年3月 8日 (土)

「名もなき者」

  ボブ・ディランの半生を描いた「名もなき者」を観てきた。

  ボブ・ディラン役は、あの美少年ティモシー・シャラメ。1961年、ディランはウディ・ガスリーを訪ねる。ピート・シガーもそこにいた。ガスリーは一斉を風靡したフォークシンガーだが、今は難病で床に伏している。二人の前でギターを弾きながら歌う。才能を認められ、レコードレビューすることになる。

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 ディランの歌が心地よい。当時、中学生だった私はアメリカンポップスばかり聴いていたのだが、そこにフォークが割り込んできた。ラジオからはディランのほかジョーン・バエズの美しい声も流れてきた。日本もフォークブームとなった。

 映画で、ディランが歌うのは「風に吹かれて」。バエズは「朝日の当たる家」を絶唱する。曲名は知らないけど聴き覚えがある曲がいくつも流れる。キューバ危機、ケネディ暗殺、公民権運動、べトナム戦争などの時代を映すニュース映像も映し出される。つまり、懐かしさを刺激するフォークソング映画なのだ。高齢者にはここちよい。若い人はどう思うのだろうか。

 ディランはハックルべリーフィンのような帽子をかぶって歌う。結婚とかいくつかのトラブルも描かれるが、それはどうでもよい。

 気がかりなのはガスリーである。冒頭に登場しただけ。映画の締めくくりにはガスリーを登場させたら面白い、と思っていたら。そのとおりになった。

 ガスリーの生涯を描いた映画があった。なんという題名だったか忘れた。

 ついでのひとこと

 後半、ディランは周囲の反対を押し切って、アコースティックギターをエレキギターに切り替える。その日本語字幕は、アコギ。アコーステックギターをアコギ、初めて見た。そういった略し方があったのか。

 米アカデミー作品賞は「アノーラ」がとった。わたしの好みでは。こっち、「名もなき者」だな。

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