桂二葉独演会
落語家は女性に向かない職業だと思っていた。
理由の一つは声の質である。落語は会話形式で進む。ご隠居さんと八さんとか。声色は変えないことが基本。上下(カミシモ)のしぐさで、どちらを演じているかがわかる。ところが女性の声は高い。女性落語家に馴れていないこともあって、観客は戸惑う。 女性でも低い声を出せる落語家は聴きやすい。たとえば柳亭こみち。
最近は女性の落語家が増えている。女に視点を置いた改作や新作を演じるなどして、声の質を乗り越えようとしている。もちろん低い声で勝負する女性もいる。
ところが、そんなことはおかまいなく、堂々、甲高い声で古典噺を演じる落語家がでてきた。桂二葉。上方だが、ちかごろは江戸でも人気を博するようになっている。チケットが取れない落語家の一人となっている。
「桂二葉独演会」に行ってきた。会場はしんゆりのアートセンター。チケットは即完売した。
今回の演目
金明竹
がまの油
天神山
「天神山」は上方の落語。江戸ではほとんど演じられない。この噺は鳴り物(三味線や太鼓)入りだからということもある。初めて聴いた。
へんちきの源助というへそ曲がりの男が、墓場で酒盛りをする。石塔に酒をかけたりしていると、脇でしゃれこうべを見つける。家に持ち帰って供養すると、夜中に幽霊が現れ、礼を言い、押しかけ女房となる。それを知ったどうらんの安兵衛は天神様に行き、自分にも女房がくるのを祈る。江戸の古典噺「野ざらし」を彷彿させる。
後半は、安兵衛は、天神様からの帰り、狐を捕まえた男からそれを買って逃がしてやる。するとその夜、女に化けた女狐がやってくる。 といったストーリーである。
二葉はコボちゃん風のヘアスタイルで可愛いらしい。だけど、しゃべりは堂々としている。
ものおじしない。「一之輔と勝負したる」と語って客席を笑わせる。さらりと言いのけて、ケロリとしている。関西風のこってりした雰囲気を感じさせない。そのあたりが魅力でもある。もちろん落語もうまい。
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