『ほんとうの会議 ネガティブ・ケイパビリティ実践法』
ギャンブル依存の人は多い。軽度なら脱出できるが、深みにはまると逃げ出せなくなる。まず、負ける。負ければ貯金を下ろしたり借金をしたりする。それでも足りないとなると、家族の貯金や財布から金を抜く。子供の小遣いまで手を付ける。一気に取り戻せるとの甘い思いがある。さらにウソをついて借金。なんとしてでも賭け金を手に入れようとする。地獄である。ちかごろ話題のオンラインカジノ。あれにはギャンブル依存になるような仕掛けがされているとの説もある。無間地獄だな。
ギャンブル依存の治療には、オープン・ダイアローグが有効という。帚木蓬生の『ほんとうの会議』は、ギャンブル依存の治療を取りあげている。
その手順が書いてある。12のステップ? どこかで聞いたような、あれと同じじゃないか。アルコール依存者たちの相互支援集会、AAである。
4/27の当ブログを読み返してもらいたい。AAはアルコホリックス・アノニマス。ギャンブル依存はGA、ギャンブラー・アノニマスである。手法はオープン・ダイアローグをベースにしている。患者同士の自由な話し合いである。AAもGAもおなじようなものと考えてよい。
ネガティブ・ケイパビリティの考えが底辺にある。「性急に答えを求めず、不確実性に耐える能力」である。口で言うのは簡単だが、実践は簡単ではない。
ひょいと思い出したのが、「べテルの家」である。あそこで行われていることが、ネガティブ・ケイパビリティではないか、と。
「べテルの家」とは北海道浦河にある精神障害を抱えた人たちの共同生活の場である。そこを描いた本に『治りませんように』がある。そのタイトルどおり、治らなくてもよい、ここにずっと居られればよい、症状に普通に耐えていけばよい。居住者はそんな思いでいる。統合失調症は治る精神の病気だが、完治までには時間がかかる。気長に日々を送ることが大切なのだ。
タイトルにあるように後半で会議について記述している。最近の企業トラブルについても、ネガティブ・ケイパビリティの観点から論評している。
まだ、紹介しきれていないが、とりあえず、ここまで。
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