「花まんま」
ゴールデンウィークの映画館は混雑する。ふだんはひっそりとしているが、ポップコーン売り場には長い行列ができている。けっこうなことだ。観るのは、たぶん「名探偵コナン」だろう。こちらは「花まんま」を観た。ガラガラだった。
原作は朱川湊人の同名の小説。直木賞をとっている。多くの人が読んでいる。わたしは読んでいない。一種の、ファンタジーである。
兄・俊樹(鈴木亮平)は、妹・フミ子(有村架純)の親代わりとして懸命に育ててきた。フミ子の結婚がきまり、安堵するのだが、フミ子からこれまで伏せていたことを打ち明けられる。フミ子に別人格の女性が住みついているというのだ。信じられないことだが、小学生のころ、親に黙って、一緒に彦根に出かけたことがあった。住み着いた女性の親の家だった。フミ子は兄に、その家族に弁当箱を手渡すよう頼む。弁当箱の中身は「花まんま」だった。ままごとの弁当、花で飾ってある。白いツツジはご飯、赤いツツジは梅干し、菜の花は卵焼きといった塩梅。両親は涙を流す。亡くなった娘が遊んでいた花の弁当だった。
フミ子が生まれたとき、バスガイドの女性が亡くなった。同じ病院ですれちがっていた。その女性の記憶がフミ子に転移されたのだろう。
兄はフミ子に、その家族と逢うことのないよう約束させる。妹に妙な記憶が入り込まないよう、危うい事態に陥らないようにしたのだ。
懸命に働き、妹をひとりで育ててきた兄・鈴木亮平の演技はどことなく寅さん(渥美清)に似ていると気づいた。ラスト近くになると、ますます寅さん然としてくる。奮闘努力ね。令和の寅さん。
さて、原作がどうなっているかわからないけど、ラストにむけて、伏線の回収をもれなくやっている。だから、ラストが結婚式となることは容易に想像できる。結婚式の場所を間違えることも、フミ子の記憶が薄れていくことも・・・。
伏線の回収など考えず、もっと予想を超える展開にしてもよかったと思う。だって、ファンタジーなんだから。
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