「木の上の軍隊」
あれから80年、戦争が語られる。テレビは戦争特集をする。戦争映画も目につく。「この世界の片隅に」が8月にリバイバル上映される。
「木の上の戦争」は沖縄戦の話。イオンシネマで観てきた。
井上ひさしの原案。遺作になった未完の小説だか脚本を舞台劇にし、そして映画化した。
登場するのはほとんど二人。少尉の山下(堤真一)と新兵のセイジュン(山田祐貴)。沖縄戦のさなか、逃げまどい、ガジュマロの木の上に隠れる。かろうじて銃撃を免れる。水も食料もない。夜陰に紛れて残された食料を集めるが、飢えをしのぐほどではない。かき集めた食料は二人で等分する。セイジュンは島の事情には詳しい。ソテツの実には毒があるとか、セミは食えるとか。
セミが食べられることは私にも記憶がある。クマゼミは食えるとか、夜尿症に効くとか、小学生のころ知った。沖縄では、セミはふつうに食べられていたようだ。ついでに言うと、イナゴも食える。串刺しを食べたことがある。どんな味だったか記憶にない。
映画に戻ると、山下は叩き込まれた軍人精神を忠実に貫いている。一方セイジュンは土着の純朴な人間という設定で柔軟性がある。その対比は面白い。でも、類型的ともいえる。
二人にとって戦争は終わっていない。島が米軍に占拠されたことはわかっている。占領軍のごみ捨て場を見つけ、夜陰にまぎれて、残飯をあさる。これで生き延びた。
二年ほど続き、戦争が終わったことを知る。ようやく投降する。これは実話だそうだ。
といったストーリー。長く戦争が終わったこともわからなかった。末端まで情報は届かなかった。なぜ届かなかったのかはわからないけど、そんなものかもしれない。ルバング島やグアム島の例もある。
脚本は、二人のやりとりをうまく、的確に描いている。
ガジュマルの木の上の暮らしは、子供のころ遊んだ秘密基地のよう。戦争とは関係ないけどそんなことを思い出した。
















