「ペルリュー 楽園のゲルニカ」
第二次大戦中、ペルリュー島でも激戦があった。サイパン、硫黄島ほど知られていないが、大激戦であった。日本軍は1万以上の犠牲者を出し、生き延びた軍人は数十人ほどと言われている。
その激突を描いたアニメ映画「ペルリュー 楽園のゲルニカ」を観てきた。原作は漫画。そんな漫画があることを知らなかった。映画にするにあたって、実写の劇映画ではなくそのままアニメにした。劇画の映像化。その方が安上がりだろうし、原作のイメージが保てる。アニメの画像がなめらかな仕上がりになってないのは、ま、予算の都合だろう。だからといって映画の質が落ちているわけではない。
主人公の田丸一等兵は絵が上手い。漫画家志望である。ならば、文章も書けるだろうと、功績係を命じられる。功績係とは、亡くなった兵士の活躍ぶりを讃える手紙を書く担当である。どのように死んでも名誉の戦死となる。
米軍が上陸し、戦闘は激烈を極める。多勢に無勢。米軍の軍事力にはかなわない。勇猛に戦ったが、たちまち蹴散らかされる。島のほとんどは占拠され、戦闘は止む。
わずかばかりの敗残兵は残された食料やヘビなどを捕獲して生き延びる。終戦となるが、それを知らない。米軍が捨てた雑誌では戦争が終わったという記事を見つけるが、それは偽情報だとする意見もあり、投降はしない。米軍の食料テントから盗み出してきた缶詰などで終戦後二年ほどを生き延びた。
このあたり、今年観た「木の上の軍隊」と重なり合う。
が、ここからが違う。どのように戦争が終結したかを兵隊たちが納得したか、伏線は田丸一等兵の才能というか趣味の絵である。ネタバレになるからこれ以上は書かない。
なるほどねと、納得できる。うまい。
サブタイトルの「楽園のゲルニカ」は、どういう意味か。ペルリューは楽園の島だったが、ゲルニカの町のように大爆撃を受けたということか。いらないかも。
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