ドッペルと粗忽長屋
落第(留年)することをドッペると言う。学生のころ、よく使った。いまどきの学生が使うかどうかはわからない。落ちる、下降するといった意味だと思ってきた。
ここ数年、ドッペルゲンガーということばを聞くようになった。留年のドッペるとは関係あるのか。たぶん、その派生語だろうと理解した。ところが、意味を調べてみると違う、
「自分と同じ姿形の人物を見ること。自己像幻視。また、同時の場所で目撃される同一人物。」と新明解国語辞典にある。全然違う。語源的にも違うようだが、よくわからない。
すこし考えてみた。ドッペルには二重という意味もある。落第なら二度同じ学年を繰り返すから二重。ああ、そうか、ドッペルとは英語だとダブルになる。ドッペルゲンガーは、自分自身に出会う、自分が幻覚的にあらわれることをいうのだから、二重、ダブルとなる。わたしは経験したことがないけど、そういう精神作用を言う。
ここで、一転して落語のはなし。「粗忽長屋」という有名な噺がある。仲間から、お前の行き倒れの死体があるから引き取りに行けと言われる。わけがわからないけど、行ってみて、遺体を見ると確かに自分のようだ。遺体を抱き上げ、「確かにお前は俺だけど、抱いてる俺はいったい誰なんだろう」というのがオチ。ちょっとシュール。見事なオチである。
そんなことを思い出した。これもドッペルゲンガーの一種じゃないかと、精神学者に訊いてみたい。どのように解説してくれるのだろうか。
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