かかとケア
かかとに痛みを感じた。ひび割れか。
冬になるとかかとにうるおいがなくなり、角質がかたくなる。そこがひび割れとなり、うっすら血がにじむ。70過ぎてからこうなった。
軟膏、オロナインとかメンソレータム、あるいはニベアを塗る。軟膏の効果で皮膚はやわらかくなり、血は見えなくなる。痛みも消える。
チョン・ジアの短編に「階級の完成」(『資本主義の敵』の一編)がある。かかとというか足の裏の話である。
中年の警備員が、停まっているロールス・ロイスの後部座席の男を見つめるシーン。男は大会社の社長らしい。靴下を脱ぎ、助手席の若者から渡された軟膏を足に塗る。足の裏は赤ん坊のようにピンク色だった。
警備員の男の足とは雲泥の差である。ひび割れ、水虫で堅い角質となっている。下層階級の足である。で、警備員は足裏クリームを買い、マッサージ店にも行く。
貧富、階級の差は足の裏でわかるという寓話である。面白いが、現実にはそうでもなかろう。上流階級はスポーツで足を鍛えている。赤ん坊のようなピンク色ではなかろうと思うが、階級差のカリカチュアとして印象に残る。
で、思い出したのが仏足石。お釈迦様の足跡を石に刻んだものである。むかし薬師寺で見た。案内してくれた薬師寺の偉い人、管主さんだったか、「お釈迦様は、ご覧のように扁平足です」と語った。偏平足か。なるほどそのようだ。
薬師寺の建造物や如来像より、それを憶えている。
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