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芸能・アイドル

2019年7月19日 (金)

梅雨空で落語

 こうじめじめしておてんとさまが見えないようじゃ通じががつかねえ、などと愚痴の一つも言いたいところだが、梅雨前線は北上する気配はない。梅雨明けにはあと一週間ぐらい先か。

 国立演芸場8月中席に行ってきた。トリは柳亭市馬

 このところ寝不足。途中で寝るんじゃないかと思っていたら、案の定うとうとしてしまった。ま、眠たい噺もあったけど・・・。

 しっかり聴いた噺をいくつか。中トリの桂南喬。南喬さんを聴くのは久しぶり。いい歳になった。いくつかと調べてみたら、私と同い歳だった。えっ! おいらの方が若く見えるとおもうが、ひとから見るとどうなんだろうか。

 演目は「骨皮」。この噺は「「金明竹」の前半として演じられることが多い。ネズミ退治に猫を貸してくれと向かいの男が来ると、小僧は、教えられたばかりの傘を貸すのを断る方法をそっくりそのまま「うちの猫はこの前からの長雨でバラバラになってしまい、焚きつけにしようと物置に放り込んでおります」とトンチンカンに返答するといったストーリー。ベテランの味。そつなく演じた。くりかえすが、私の方が若くみえるとおもう。

 ものまねは江戸家子猫。いろいろなウグイスをたっぷりやった。いつもと同じウグイスの音色だが、うまいものだ。いつ聴いても楽しい。

 そろそろ猫八を襲名するんじゃないか。

 トリの市馬師匠。なにをやるかと思っていたら「厩火事」だった。厩が焼けた折、愛馬は焼け死んでしまうが、それよりも死んだ人はいないかと心配した故事をもとに、亭主の妻への愛情度を試す噺である。

 いつものように落語の王道を行くうような語り、うまいものだ。

Dsc_0917-1s  そのあとは、別口の会合へ。ちょっと遅れて参加。話ははずみ、いつもより多めに飲んじゃった。

 

 

2015年7月19日 (日)

松元ヒロ 「街の灯」を演じる。

  

 松元ヒロという芸人をご存じだろうか。テレビには出ないので、ご存じない方も多いと思う。しゃべくりピン芸人である。

昨夜、鶴川のポプリホールで、そのライブがあった。

テレビには出ないと書いたが、当人は出る気満々である。しかしテレビ局の方で敬遠している。時事ネタが多い。公正がタテマエのテレビ局としては余計な神経はつかいたくないから、政府批判につながるようなお笑い芸人は避けたいという思いがある。安保法制、新国立競技場、沖縄問題など政治的な話題であふれているから、なおさら神経をとがらせている。

たかがお笑い芸人のツッコミぐらいどうってことはないのだけど、そうもいかないらしい。

松元ヒロは左側の代表で、もちろん右側の芸人もいて、テレビには出られない。左右の代表同士がライブでしゃべくりをやったら面白いが、それはまた別の話である。

で、今回のライブ。熱っぽく、大きな声でしゃべるが、どことなくオドオドしたところがある。客席の反応を確かめながら、次第に観客を巻き込んでいくのがヒロスタイル。パントマイムを交えての話芸である。

全体としては四部構成のようだったと思うが、確かではない。最初は時事ネタ。これは分かりやすい。ギャグとしてもありきたりでたいしたことはない。ところがその程度でも受ける。そうだ! と声をあげたり、そうそうとやたら相槌を打つオバチャンが後ろの座席にいた。気が散る。静かに聴けよ! と言いたかったが・・・。

その次が、笠木透、高石ともやとのコンサートの話題。このあたりのことは私はまったく知らないのでパス。続いて、むのたけじの話題。百歳になる老ジャーナリストと共演したときのエピソードを紹介していた。反骨のジャーナリストへのリスペクトである。

最後は、スクリーンのない映画館。スクリーンのない映画館は、かつてマルセ太郎が演っていた一人芝居である。映画の名作を再現する。

松元ヒロはマルセ太郎(2001年没)の「泥の川」を観て、ピン芸人になることを決意したそうだ。

むかし、マルセ太郎の自宅(和泉多摩川)にお邪魔したことがある。そのとき、松元ヒロがいた。どんな芸人かも知らなかったが、マルセさんの弟子ですと名乗っていた。当時はまだ無名。その後、永六輔や立川談志に認められ、紀伊国屋ホールなどでも定期的にライブをやるようになり、この世界ではメジャーになった。

マルセ太郎の後継者である。で、スクリーンのない映画館。今回の演目は「街の灯」。「街の灯」はご存じのようにチャップリンの代表作。盲目の花売り娘との純愛ものである。サイレントではないがサイレント的な色彩を残している。マルセ太郎ほどの出来ではなかったが、マルセ版とは違った味わいがあり、それはそれで評価できる。 

 これからもスクリーンのない映画館を引き継いでいくなら、マルセ太郎ファンとしてはうれしい。

2012年1月27日 (金)

社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」のライブを観てきた。

 昨日、町田で「ザ・ニュースペーパー」のステージを観てきた。

 ご存じない方も多いと思うから、ザ・ニュースペーパーというコントグループについて解説しておく。社会風刺を得意とする。キャッチフレーズに「政治・芸能・経済・事件 旬なニュース 今を生きる社会風刺コント集団」とある。とりわけ政治ネタが多い。テレビにはほとんど登場しないグループ、というよりテレビでは流せないようなネタが多いグループだから、知名度は低い。しかし、ファンは多い。今回も800人を超すホールが満員であった。

 政治家のそっくりさんが登場し、コントを繰り広げる。似ているかどうかは観客の判断によるが、無理矢理似せるところに笑いが生まれる。むろんギャグの質にもよる。

 まず登場したのが、芥川賞を受賞したばかりの田中慎弥さん。「もう終わりませんか」と新鮮ネタ。

続いての場面は野田さん。「柱に目をぶつけたんじゃありません。総理としての壁にぶち当たりました」とやる。なるほど、あの眼帯はそうか。次に前原さんが登場。「真剣勝負、じつは危険球」。これは分かりづらい。三人目は岡田さん。これがゾンビの風貌。という具合で、谷垣さん、石波さん、蓮舫さん、亀井さんなどが登場。さらに、田中直紀・真紀子夫婦、橋下さん、石原慎太郎さん、小沢一郎さん、鈴木宗男さんと続く。宗男さんが小沢さんと握手するシーンが面白かった。刑務所の先輩としてである。

 コントとギャグの連続だから、誰が登場したのか忘れてしまう。途中休憩もなく、これがラストまで続く。

ダルビッシュも登場。「養育費の月二百万円なんて、わたしにとっては二十円ぐらいの感覚ですから」。まあ、そんなものかもしれない。

 新春紅白歌合戦もあった。KARAが登場。あのヒップダンスを踊った。リズムに乗っていた。

 当然、このグループの売りでもある小泉さんも登場。これは親子で漫才となる。議員を辞めてからボケが進んだという純一郎パパがボケ役。町田市をからかうネタ。町田は神奈川なのに東京都にしがみついている。確かにそうかもしれない。町田と相模原がくっついて、つまり県を跨いで政令指定都市になるという話もあるぐらいだから間違ってはいない。

そしてラストはお待ちかねの「ある高貴なファミリー」のネタ。「軽井沢でテニスなどしなければよかった」というセリフは笑わせた。

 ということで、テレビではやれないネタが多い。ライブでないと面白さは伝わらない。いくら文章を連ねても限界がある。

コントのてんこ盛り。やる方も大変だろうが、観る方も疲れた。100円ショップのグッズを福袋にぎゅうぎゅうに積め込んだようなステージと言えなくもない。

一年に一回は観たい。連続は疲れる。

 ついでのひとこと

 

 メンバーに谷本賢一郎がいる。ボーカル担当。いい声をしている。途中で歌った「上を向いて歩こう」はよかった。新曲に自作の「名前」がある。わが子に名前をつけた気持を読み込んだもの。ヒットしそうな予感がする。